同じ日本でも、大阪と東京では営業時間やセリの方法など、市場の違いが出てきます。
豊洲に移動し、都心からは離れてしまった東京に対し、大阪の市場は住宅地の真ん中にあるのが特徴的です。
東京、大阪で共通する「あるある」なことや、大阪ならではのセリの様子があったり。
普段なかなか見れない市場の様子、ちょっと気になりますよね。
大阪と東京の市場の違いや、市場で働く人々のすごさについてご紹介します。
大阪のセリに欠かせないチョーク。バッティングしたら「じゃんけん勝負」
まず、大阪でも東京でもセリが少なくなってきていて、相対売(あいたいうり)という、売り手と買い手の交渉によって値段を決める場合が多くなっています。
競りといえば指で価格を示す「手やり」イメージがあり、東京では手やりでの競りが多いですが、大阪は小さい黒板に値段をチョークで書いてセリをします。
また、ときどき黒板を忘れて、黒い革の手帳にチョークで書いている人もいます。「なんか板がフニャフニャしてるなと思ったら、手帳だった…。」ということも。
ちなみに、大阪で入札価格がバッティングした場合、どうやって解決しているのかというと……。
まさかの、じゃんけん!!!
迫力あるセリの横で、じゃんけんをしている和やかな姿が見られることもあります。
黒板に書いたチョークは、肩でこすって消しているので、セリの終わり頃になるとみんな肩が真っ白になっているのも大阪ならでは。
ありえないものが落ちてる、市場ならではの拾得物掲示板
築地市場時代の隠れた人気スポットだった拾得物掲示板。
市場ならではの落とし物が多いのは、大阪も東京も同じです。
- バナメイエビ(ブロック)
- ホンビノスガイ
- スイカ(果物)
- ハモ(生きてます)
ICカードのSuicaなのか、果物のスイカなのか書き分ける必要がある市場の拾得物掲示板。
大阪では市場の防犯センターから電話がかかってくるのだそう。
名前を書いていなくても、なぜか誰が落としたか当ててくる組合の凄さを感じられます。
市場を支える凄腕の人たち
市場ではまだまだ流通は人の手にかかっています。
毎日のように膨大な量を扱い、扱う品は日々変わります。
荷物の宛名が間違っていてもなぜか目的地に届けられるなど、人の繋がりと能力のすごさが市場を支えています。
私たちが日々安定して魚や新鮮な生鮮食品を食べられるのには、市場で働く人たちの支えがあってこそなのです。
日々美味しい魚が食べられることには、本当に感謝ですね!