お正月は、美味しいものが食べられて、のんびり過ごせて最高!そんなお正月が1年に2回来るとしたら・・・。
新潟県糸魚川市にある「筒石」という漁村の漁師の家庭では、実際にお正月が1年に2回来ます。1回目のお正月は1月1日の元旦、そして2回目のお正月は、1月11日の「船玉祭(ふなだまさい)」です。
「船玉祭」は、「船のお正月」とも言われ、1年の海上安全と大漁を祈願する行事です。前日には、家に大漁旗を飾り、年越しそばを食べるなど大晦日さながらの過ごし方をして、当日を迎えます。船玉祭当日の早朝には、水嶋礒部神社にて、寒中みそぎが行われ、有志の参加者が前日に組み上げた海水を全身に被ってお参りをします。極寒の中で漁をする漁師ですら我慢がならないというくらい、身も心も引き締まる冷たさです。
そして、船に鏡餅などの正月飾りをしてお参りをし、船の関係者で集まって、おせち料理をいただくなどします。漁師の家庭では、「船玉祭」を迎えると1年が始まるんだなという心持ちになります。
※上越タイムス 2020年1月第二土曜日 首都圏コラム より内容を編集して掲載
※筒石の船玉祭については、こちらの記事でも紹介しています。
カラふる|正月が2回来る!?ノスタルジックな漁村で行われる「船玉祭」
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さかなのNEWS編集部 魚、漁業、水産業のことを「広く」「深く」「ゆるく」伝えています。