秋から冬に旬を迎える「カワハギ」。海水温が下がるにつれ、栄養を蓄えるために肝が肥えます。
カワハギの肝は、その濃厚な味わいから「海のフォアグラ」と称されるほど美味しいです。
11月中旬、福島県会津若松市に訪れた際、駅近くのスーパーでとんでもないカワハギを見つけたので、レポートします。
鮮魚の品ぞろえが充実していた会津若松駅食品館「ピボット」
旅行でたまたま会津若松駅を訪れた際、駅から徒歩1分のところにあるスーパーマーケット「ピポット」に立ち寄りました。
私は地方でスーパーを見つけると、大概鮮魚売り場を物色します。すると、青森県産のハゼのほか、沖縄県産のヒラグルクン、ヨスジフエダイなど、充実した品ぞろえで驚きました。
大分県産「養殖カワハギ」を発見
さらに大分県産の養殖カワハギを発見しました。カワハギの養殖が行われていることは知っていましたが、売場で見るのは初めてです。
ビックリしたのはそのお値段!100gあたり1,280円、1枚で4,000円を超えています。
サイズは25センチほどで、魚体も非常に綺麗です。肝が入っている腹部も肥えているように見えます。さらにパッケージには「活〆」のシールが貼られていました。
カワハギはしっかりと血抜きをしないと、肝に血が回り込んでしまうため、血抜きは非常に重要です。
養殖は肝入りが確約か??
同日の夕方、再び鮮魚売り場を訪れると丸魚で販売されていたであろうカワハギは、全て捌かれていました。再び驚かされたのは「肝の大きさ」です。
天然カワハギは旬の時期であっても、その年の海水温の下がり方や、個体によって肝の入りに差が出ます。また稀に、カルキ臭のするカワハギもいます。そのため、丸魚で販売されていた場合、捌いてみないと、身や肝がどんな状態か分からないのです。
これは私の推測ですが、養殖カワハギが天然カワハギに匹敵、またはそれ以上に高い値段で販売されているのは、安定した肝入りが確約されているためではないでしょうか。しかも活〆しているからこその肝の綺麗さ。納得の価格だと思いました。
旅行中だったため、さすがに購入はできませんでしたが、養殖カワハギのクオリティの高さに驚かされました。「海のフォアグラ」、ぜひ一度ご賞味あれ!
さかなのNEWS編集部・小菅綾香
釣り船の娘として生まれ、釣り歴20年以上。東京海洋大学大学院を卒業。釣りアンバサダーとして釣りや魚、水産業の魅力を伝える活動をしている。