みなさんは、魚の鳴き声を聞いたことがあるでしょうか?実は、魚は体のある部分を使って、様々な音を出します。今回は、そんな魚の鳴き声について調べてみました。
発音魚とは…
魚は人間のように、声帯はついていません。また、犬や猫のように鳴き声を上げるための、器官も備わっていません。では、魚が鳴くって一体どういうことなのでしょうか?
まず、音を出す魚のことを「発音魚」と呼びます。
この「発音魚」たちは、体のある部分を使って、2パターンの音を出していることが分かりました。
(1)歯・骨・ヒレの棘を使った摩擦音
1つ目は、歯や骨、ヒレの棘を擦り合わせることによって、音を出す「摩擦音」というものがあります。
カワハギ、フグなどは、その大きな歯を擦り合わせることによって、「ギッギッ」と鳴きます。また、毒魚として知られているゴンズイは毒のある棘の関節部分を擦り合わせ、音を出すようです。
そして、水族館などでも人気者のクマノミも摩擦音を発していることが分かりました。クマノミは自分の縄張りを守るために、歯を「カチッカチッ」と鳴らし、敵を威嚇するのです。
(2)浮袋を使った振動音
2つ目は、浮袋を特別な筋肉で伸縮させて音を出す「振動音」です。
カサゴ、イシモチ、ホウボウなどは、お腹のあたりから「グウグウ」「ホゥボゥ」と音を鳴らします。この音は、魚の種類や浮袋の大きさなどによって、音色が変わってきます。この振動音は、魚によっては繁殖期にメスを集めるために用いられることもあるようです。
以上、「発音魚」と呼ばれる魚たちをご紹介しました。なかなか水族館などのガラス越しでは、聞くことのできない魚の鳴き声ですが、釣りをする機会がある人は、魚の声に耳を澄ませてみてはいかがでしょうか?
※参考ページ
TSURINEWS:https://tsurinews.jp/58580/
筆者プロフィール:
さかなのNEWS編集部・小菅綾香
釣り船の娘として生まれ、釣り歴21年。現在、東京海洋大学の大学院生。