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近大マグロの今|ニュートン別冊「近畿大学大解剖Vol.2」にて養殖研究の最新動向が掲載

本日7月27日、科学雑誌「ニュートン」のムック本として、「ニュートン別冊 近畿大学大解剖vol.2」が発売されました。42ページからの第二特集では、クロマグロ完全養殖(近大マグロ)で有名な水産研究所の最新研究について取り上げられています。

特集中では、クロマグロ完全養殖のほか、キャビア量産化、ゲノム編集によるマダイの品種改良、クエの交雑による巨大化、ウナギ完全養殖などについて研究の最新動向が掲載されています。

今回、当記事を取材・執筆したさかなのNEWS編集長「さかなプロダクション」のながさき一生がその見どころを紹介します。

水産研究所最新研究の表紙
目次

1.クロマグロ完全養殖(近大マグロ)

近畿大学がクロマグロ完全養殖を達成したのは2002年のことですが、それから約20年が経過しました。その中で、養殖をより効率的なものにするため、様々な研究が進められてきました。

今、最もホッとな研究テーマは何なのか。実際に、水産研究所がある和歌山に出向いて取材をしてきました。現地から壮大かつ繊密なお話をお届けしています。

2.キャビア量産化

近畿大学といえば、「近大マグロ」に代表される海水魚の養殖研究が盛んと見られがちです。しかし、近年では、淡水魚の研究にも力を入れており、様々な研究成果が生まれています。

その中の1つがキャビア量産化の研究。キャビアはチョウザメの卵であるため、当然ながらメスからしか取ることができません。しかし、通常メスオスになる確率は半々。「ならば、すべてメスにすれば効率よく量産化ができるのでは?」というのがこの研究の肝です。どのようにして全メス化を実現するのか、丁寧に取材をしました。

3.ゲノム編集によるマダイの品種改良

近年、注目を集めているゲノム編集食品。ゲノム編集は、品種改良の際、突然変異を人為的に狙って起こす技術です。この技術を使い、通常よりも可食部が多いマダイの品種改良が実現されています。

記事では、「どのようにしてマダイのゲノム編集を行うのか」「遺伝子組み換えとの違いは?」などについて触れています。また、ゲノム編集食品の安全性検証や社会実装に向けての取組についても触れ、2ページの中に内容を凝縮しています。

4.クエの交雑による巨大化

高級魚クエが巨大化する。そんな夢のような技術が交雑によって実現されています。交雑というのは、近似する種と掛け合わせることで品種改良を行うこと。クエと同じハタ科で世界最大といわれる「タマカイ」とクエを掛け合わせることで、巨大なクエともいえる「クエタマ」が誕生しました。

その「クエタマ」誕生までの歴史や研究の肝についてお届けしています。

5.ウナギ完全養殖

ウナギの完全養殖は、2010年に水産研究・教育機構によって成し遂げられました。では、近畿大学は何を目指して研究しているのかというと、それは産業化です。「完全養殖ウナギを飲食店で提供する」、つまり「近大マグロ」と同様に「近大ウナギ」を実際に販売するという明確な目標の元、2018年から研究が進められています。

産業化のためのコスト低減の取組みやその最新動向を記事内でお届けしています。

最後に筆者から皆様にお伝えしたいこと。

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手元に冊子が届いた時、今回の取材や制作が形になったと大変嬉しく思いました。それだけ内容が詰まっていると自信を持って言えますし、今回のムックには、近畿大学水産研究所の先生方の様々な思いが詰まっています。他のメディアではあまり出てこない部分にまで踏み込んでいるので、皆様にとっても一読の価値があると思います。
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「ニュートン別冊 近畿大学大解剖vol.2」 は、全国の書店やAmazonなどのECにて購入できます。ぜひ、一度お手にとっていただき、お読みいただけたらと思います。

ニュートン別冊 近畿大学大解剖vol.2

※Amazon 近畿大学大解剖 第2弾 (ニュートン別冊)
https://www.amazon.co.jp/dp/4315524255

【筆者プロフィール】
さかなのNEWS編集長・ながさき一生
漁師の家庭で18年間家業を手伝い、東京海洋大学を卒業。現在、同大学非常勤講師。元築地市場卸。食べる魚の専門家として全国を飛び回り、魚好きのゆるいコミュニティ「さかなの会」を主宰。

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この記事を書いた人

さかなのNEWS編集部。魚、漁業、水産業のことを「広く」「深く」「ゆるく」伝えています。

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