2025年4月13日から開催される大阪万博で、回転寿司チェーンのスシローが「未来型万博店」をオープンします。
コンセプトは「まわるすしは、つづくすしへ。ーすし屋の未来 2050ー」。
水産資源の持続可能性が世界的な課題となる中、未来のすし屋のあり方を提案しています。
スシロー未来型万博店では、最新の養殖技術を駆使した魚を味わえるだけでなく、その背景にある環境問題や先端技術を、楽しく・美味しく・学びながら体験することができます。
「天然に頼らない」新しいすしネタたち

万博店の最大の特長は、提供されるすべての魚が養殖であること。
その中でも特に注目なのが「陸上養殖」や「完全養殖」で育てた水産物を用いた「あしたのサカナ」シリーズです。
陸上養殖とは、海に出ることなく地上の施設で魚を育てる技術のことです。
水の再利用が行えることで、海洋汚染を起こさずに養殖ができたり、海のない地域でも養殖が可能になることで、土地の有効活用や地域の新たな特産品となり得る可能性を秘めています。
スシロー未来型万博店では以下の魚を使った寿司ネタが提供されます。
- 産学連携で研究された沖縄の高級魚「陸上育ちの琉大ミーバイ塩〆」
- 地下海水を使用し養殖した「陸上育ちの〆サバ」
- あっさりとした味わいの「陸上育ちのビカーラうなぎ」
また、完全養殖とは、天然の稚魚に頼らず、卵から成魚まで人の手で育てる技術のことです。
天然資源を減少させずに、計画的な生産が可能になることから近年注目を集めています。
スシロー未来型万博店では完全養殖の「秘蔵っこ尾鷲のしまあじ」や「秘蔵っこ鹿児島かんぱち」などが食べられます。
海の再生に貢献できる「ウニ」とは

さらに注目したいのが、「陸上育ちの磯まもりウニ包み」です。
このウニは、海藻を食い尽くしてしまう「磯焼け」の原因となる痩せたウニをウニ畜養ベンチャー「ウニノミクス社」が買い取り、独自の陸上畜養技術で、身入りがよく美味しいウニへと育てたもの。
地球温暖化による海藻の減少で磯焼けに苦しむ地域に、新たな産業や特産品をもたらしながら海の環境保全を実現していく新しい取り組みとして注目されています。
単なる食材を超えた「ストーリーを味わう一皿」となっています。
森の中で、未来のすし体験

「テクノロジーの進化によってたとえ森の中でも美味しいおすしが食べられる未来」をイメージした店内は、まるで森の中で食事をしているような雰囲気。
奈良県産の吉野杉が使われ、木のぬくもりが広がる空間です。
さらに、全席に設置されたデジタルビジョン「デジロー」では、万博限定の参加型コンテンツ「UNI CATCH GAME」が楽しめます。

テーブルごとに協力してゲームに挑み、サステナブルな取り組みについて学べる設計は、まさに「遊びながら学ぶ」新しい飲食体験です。
スシロー未来型万博店を支える若手たち

この万博店を支えているのは、全国から手を上げた若手社員たちです。
社内公募で集まった入社2~3年目のスタッフが中心で、彼らにとってはグローバルな挑戦の第一歩でもあります。
万博での半年間の経験が、将来の活躍につながることを期待されています。
ちなみに制服にもこだわりがあり、廃棄される予定だったタマネギの皮から抽出した染料で染めた、環境配慮型のテキスタイルが使用されています。
ぜひ店舗では従業員の制服にも注目してみてください。
スシロー未来型万博店で、未来のおすしを体験しよう
地球環境への配慮、先端技術の活用、学びのある店舗体験。
スシロー未来型万博店では、水産業の未来を身近に体験できる貴重な店舗です。
未来のおすしを、まずは万博で味わってみてはいかがでしょう。
